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私が大甕神社を初めて訪れたのは2025年の夏。一年前に常陸國多賀郡の神玉巡りをスタートして以来、参拝みたいと思っていました。

大甕神社の何に惹かれたのかというと、本殿までの道のりに「岩登り」があること。

私は学生時代の登山に始まり、20代後半からはクライミング三昧の日々。
国内だけでなく海外の岩場を訪れるほど、クライミングに傾倒した時期もあり、岩と聞くと居ても経ってもいられません(笑)。
昨年は妻が身重だったこともあって参拝を見送りましたが、今年はぜひ行きたいと思ってました。そんな折、お盆の帰省で参拝のチャンスが巡ってきたのです。


大甕神社は、茨城県日立市大みか町に佇む神社。
国道6号に面し、近くには茨城キリスト教大学のキャンパスがあります。最近では、映画「君の名は。」のスピンオフ小説に登場したことで注目が集まっています。

ホームページでは皇紀元年(紀元前六六〇年)創祀と書かれており、非常に歴史の深い神社です。

ご祭神は二柱がお祀りされています。
【大甕神社の御祭神】
武葉槌命(たけはつちのみこと)
甕星香々背男(みかぼしかがせお)
ホームページでは「此の地の住民、国土開発と国家安寧に尽力された神として、大甕山上の古宮の地に祀り祭祀が行われていた」との記載。
また「江戸期元禄八年旧暦四月九日藩命により甕星香々背男の磐座、宿魂石上に遷座されてより三百年の星霜を経て今に至る」と紹介されてます。

大甕神社のご祭神である「甕星香々背男(みかぼしかがせお)」は、星を司るという珍しい神様。

古事記に登場する神話の神様を追い返したという逸話も残っています。
ホームページでは「鹿島・香取の二神が、服はぬ国津神・草木石類にいたるまで平定するも、唯一、甕星香々背男と称する星神を征服することができなかった」とのこと。
そこで、二神に替わって大甕に赴き地主神の霊力を宿魂石に封じたのが、主神である「武葉槌命(たけはづちのみこと)」であったと伝えられています。
ちなみに鹿島・香取の二神とは、現在の鹿島神宮のご祭神「武甕槌大神(たけみかづちのおおかみ)」と香取神宮のご祭神「経津主大神(ふつぬしのおおかみ)です。
武甕槌大神といえば、「邇邇芸命(ににぎのみこと)」の天孫降臨に際し、葦原中国(あしはらのなかつくに)平定に貢献した武神。
古事記では、平定に抵抗した「建御名方神(たけみなかのかみ)※」を諏訪の地まで追いやったとされているほどの力を持つ天つ神になります。
※現在の諏訪大社に祀られている神様
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そんな武甕槌大神を追い払うとは、甕星香々背男という神様はよほど強力な力を持っているのではと想像しました。

ご神気が強すぎて、参拝したら体調を崩すのでは…と心配したほどです。
ですが、実際に参拝したら体調は全然平気でした

拝殿で祝詞を唱え、自己紹介とご挨拶をした後、拝殿右横の細い道から本殿へ向かいます。

岩場には鎖が張られていましたが、登る際は使わなくても支障はありません。同じ道を下る際は、補助として活用するのが無難です。


岩場といってもスニーカーで登れる位なので、心配しなくても大丈夫※。
※ハイヒールやサンダルはやめましょう。
本殿に着くと、岩の上にも関わらずクロアゲハがお出迎え。

他に参拝客が何人かいたものの、この時は登ってくる人がおらず、ゆっくりご挨拶できました。

私は元来た道を下って拝殿まで下山。今度は社務所を目指して歩きました。
社務所は拝殿から少し離れた場所にあるのですが、途中に天然記念物の東天紅(とうてんこう)が放し飼いにされています。

社務所で専用の餌(50円)が置いてあったので、娘と一緒に餌やりを楽しみました。


ここで「絵馬」と「神玉」も購入。
星を司る神様だからか絵馬には五芒星が描かれており、ビビットなカラーと相まって独特の雰囲気があります。

「神玉」は昨年訪れた「泉神社」でも購入したもの。大甕神社も泉神社と同様、常陸國多賀郡の神玉巡拝の対象神社となっているのです。

現在は全国各地で行われている神玉巡拝ですが、元々は常陸國多賀郡の神社10社が発祥。そして神玉巡拝を考案したのが大甕神社だそうです。
こうして拝殿と本殿、社務所と東天紅のところを行き来していたら、あっという間に小一時間が経過。大甕神社のご神気をたっぷり浴びての帰宅となりました。
ちなみに今回は時間の都合で立ち寄りませんでしたが、他にも悪縁を切ることで有名な「結界石(縁切岩)」や甕星香々背男の荒魂が鎮められた社など、境内には見所が盛りだくさん。

次回、参拝する際の楽しみに取っておきます。
\参拝に役立つ!神社のいろはが学べる一冊/
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